- 劣化診断
- 建築物における代表的な劣化現象
- 1.躯体のひび割れ(クラック)
- ひび割れ(クラック)は、建物の動きや、コンクリート・セメント製品の乾燥工程における収縮など様々な要因により発生するものです。建物の不同沈下によるものや、コールドジョイント(新築時に先打ちし固まったコンクリートと、後打ちするコンクリートとの接合面)に沿ったひび割れなどもあります。

- 2.塗膜のチョーキング現象(白亜化)
- 塗膜を形成している樹脂が長年の紫外線・水分等により分解され、塗膜表面が粉状になりツヤがなくなる現象です。手で触ると粉が付く状態の事です。
- 3.塗膜の割れ・剥がれ
- 塗膜の割れとは、素地の調整不足や温度差・乾湿を繰り返す事により塗膜が劣化し、塗膜表面が細かく割れる事です。塗膜の剥がれとは、割れの放置等が原因で、素地と塗膜の層間や塗膜と塗膜の層間において付着力低下を引き起こし、塗膜が浮き上がり剥落する現象です。
- 4.シーリング材の風化(ブリード現象)
- 接合部に打設されているシーリング材は、ひび割れや表面硬化等の劣化が進行する事で雨水が直接躯体内部に侵入する可能性があります。シーリング材に含まれる可塑剤(柔軟材)が表面に浮き上がり、黒ずみ・ベタツキが起こる事をブリード現象と言います。
- 5.鉄筋の曝裂・鉄筋露出
- 鉄筋コンクリートは、錆びやすい鉄筋をコンクリートのアルカリ成分で錆びにくくしている性質があります。しかしひび割れ(クラック)箇所や劣化した塗膜表面から、雨水や炭酸ガス等がコンクリート内部へ侵入する事で、コンクリートのアルカリ成分が中性化され鉄筋に錆が発生します。錆びた鉄筋の体積は膨張し、周囲のコンクリートを破壊します。この現象が曝裂であり、コンクリートの剥落事故を起こす可能性があり、また、建物の強度にも影響を与える為、早期の補修が必要です。

- 6.漏水現象
- 壁面、床面、側溝部、手摺の付根等に生じたひび割れ(クラック)から雨水が浸入し、下階の軒裏等に水が廻る現象の事です。漏水箇所には、エフロレッセンスと呼ばれる白い結晶が付着する事があります。エフロレッセンスとは、空気中の炭酸ガスとコンクリート内のアルカリ成分である水酸化カルシウムが反応し、炭酸カルシウムになったものです。





